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仮初めの恋人
第2章 私のフィアンセ~摂津凪子の依頼~
『わからない。けど、少し怪しんでいるかもね』

幸二朗からの返信を見て、ふぅと小さくため息をつく。

『やっぱり幸二朗もそう思う?』
『ああ。何となくだけど……母親の勘ってやつかな?』
『そっか……そうだよね……私が幸二朗みたいなイケメン連れて帰ってくる時点でおかしいとか思うよね』
『でも大丈夫。こうなるかなぁとはどこかで予想していたし』
『え? そうなの?』

そう打ち返した時、

「わっ……」

幸二朗の手が凪子を引き寄せた。

「ちょっと」と口の動きだけで抗議する。
しかしその唇は幸二朗のキスで塞がれた。

(隣にお母さん寝てるんだよっ!)

気が動転してしまい、うまく抵抗できない。
彼の手のひらは凪子の乳房をぷにっと包んで優しく揉んできた。

幸二朗はキスを離し、鼻先に人差し指を立てて「静かに」とジェスチャーしてくる。
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