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仮初めの恋人
第2章 私のフィアンセ~摂津凪子の依頼~
膝までショーツを下げた幸二朗は、剥き出しになった陰部を指で撫でてきた。

凪子ははふっと熱い息を吐き、すうぅっと強く息を吸う。
はぁー、すうぅーはぁー、すうぅーという荒くて切ない呼吸音が古びた壁の薄い部屋を満たしていく。

耳をすませば隣の部屋でも聞こえてしまいそうな音だった。

弄られわずかに漏れるちゅくちゅくという湿った音まではまさか隣の部屋まで聞こえないだろうが、恥ずかしさに肌が燃えそうになる。

幸二朗はわずか二回肌を重ねただけなのに凪子の悦ばしい場所を心得ているようだった。
浅く軽く、そして速く抜き挿しされる指。
その指捌きできゅんっと奥が震える。

一定リズムの動きが馴染んできた頃、突如一気に深く指を鎮められた。

「あぁっ……」

不意を衝かれ反射的に声を上げてしまう。

その瞬間、かたっと隣の部屋でも何かが動く声がした。

(今の音はっ……やっぱりお母さんに聞かれている!?)

凪子の血の気が引く。
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