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仮初めの恋人
第2章 私のフィアンセ~摂津凪子の依頼~
(もうやめようっ……お願いだからっ……)

慌てて幸二朗の腕を握り首を振る。
しかし聞かせることを目的としている彼がそれで怯むとは思えなかった。

幸二朗の指は凪子の内壁のあらゆるところをいたぶるように捻りを加えて抜き挿しされる。
ぶにゅっぶにゅっと指で穴祠を拡げられる度に蜜液がとくんとくんと溢れていくのを感じた。

凪子は喉の奥に力を籠めて大きく口を開き、声を圧し殺して無言で呻く。

はぁっはぁっと荒い息遣いで、這いつくばって逃れる。
そのお尻をがしっと掴まれて引き寄せられると、背後から抱き付かれた。

「困りながら感じてる顔も魅力的だね」
「えっ……」

耳許で囁かれたのは予想もしない言葉だった。

「そんな顔されちゃうともっと苛めたくなる」

幸二朗は心から愉しそうに笑っていた。
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