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仮初めの恋人
第3章 初めての彼氏~郁野真莉の依頼~
この妖しげなサイト『仮初めの恋人』を利用して、彼氏が欲しいという欲求が満たされるわけではないということは分かっている。
しかし疑似体験は出来る。
みんなが生身の青春を謳歌する時期ににデジタル世界にどっぷり浸かっていた彼女にとって、仮想体験というのはさほど抵抗を覚えないことでもあった。
『このまま枯れていくなら……』
真莉は震える指でエントリーフォームのアイコンをクリックしてみる。
そこには『あなたの要望』からはじまり、『好みのタイプ』『口調』『相手の年齢』『相手の名前』など事細かな設定が並んでいた。
それもゲーム慣れした真莉には親しみやすく、現実感の乏しいゲーム感覚に思える。
まるでゲームのキャラ設定の感覚で『理想の最強彼氏』を作り上げてしまっていた。
しかし疑似体験は出来る。
みんなが生身の青春を謳歌する時期ににデジタル世界にどっぷり浸かっていた彼女にとって、仮想体験というのはさほど抵抗を覚えないことでもあった。
『このまま枯れていくなら……』
真莉は震える指でエントリーフォームのアイコンをクリックしてみる。
そこには『あなたの要望』からはじまり、『好みのタイプ』『口調』『相手の年齢』『相手の名前』など事細かな設定が並んでいた。
それもゲーム慣れした真莉には親しみやすく、現実感の乏しいゲーム感覚に思える。
まるでゲームのキャラ設定の感覚で『理想の最強彼氏』を作り上げてしまっていた。