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仮初めの恋人
第3章 初めての彼氏~郁野真莉の依頼~
「すいません。もう帰ります。今日はありがとうございました」

これ以上嫌な思いも情けない思いもしたくなくて、真莉は駈け出した。

「おい、真莉!」

追い掛けてきた秋希に肩を掴まれ、引き留められる。

「もういいんですってば! 本当に! 心配しなくてもちゃんとお金は振り込みますから!」

わざと虚しい気持ちになりたくて、敢えてお金の話を口にした。
「子豚が大それた夢を見てすいませんでした」と心で自らを罵るのは、毒々しい蜜の味がした。

その叫く口に麻酔を打つように、秋希は唇を重ねてくる。

「んっ!?」
「馬鹿だな、心配してんのは、そんなことじゃない……真莉の心だ、俺が心配なのは」

初めてのキスは全然ロマンチックなものではなかった。
けれど唇から心臓にかけて痺れるような刺激が貫いていた。

「もういいですって、そういうの……」

しかし所詮は金で契約した『仮初めの恋人』を心から信じろと言われても、無理な話だった。
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