パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第3章 初めての彼氏～郁野真莉の依頼～

「助けようとしたら言われたんだ、その子に。同情なんてするな。余計なお世話だって……」

その子がそう言った気持ちが、真莉にも何となく分かった。
惨めに思われたくなかったから、素直に受け入れられなかったのだろう。
もしかしたらその子も秋希のことが好きだったのかもしれないとも思った。

「話が逸れたな」
「ううん」
「俺が言いたかったのは」

彼の声のトーンはまた秋希に戻っていた。

「人生経験を重ねた男なら、真莉の本当の美しさを分かるってことだ」
「本当の美しさ？」
「そう。真莉の優しさや誠意のあるところ、真面目なところ、心が澄んでいるところ。若いうちは見落としてしまう、本当の美しさを」

そう言われてもピンとこず、真莉は「ふふふ」と思わず笑いがこみ上げてしまった。

「ごめんね。真面目に話してくれてるのに。なんかブスを慰めるのが上手だなぁって。慣れてるんでしょ、こういうの。依頼者なんて私みたいなブスが多いんだろうし」