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恋人上司と秘密の甘い夜
第6章 恋人上司
次の日の夕方。
今日も後藤さんの仕事は外回りで朝に挨拶したっきり。
私はこの前に後藤さん教えて貰った大きいサイズのコピーができる機械を使って仕事をしていた。
誰も来ない静かな部屋に一人。
カーテンを開けた窓からは綺麗な夕陽が見える。
コピー機が刷り出しをしている時に、この職場であったことを思い出しながらそれを眺めていた。
――カチャッ
ドアが開いて後藤さんが入ってくる。時計を見るともうすぐ5時だった。
「あっ!お疲れ様です。コピーまだ終わってなくてすみません!」
「急がなくて大丈夫だ。……飯近さんから聞いたが、昨日は職安に行ったそうだな。就活は進んでるか?」
「良さそうな求人を発見して、面接を受けてみようかなって。今の仕事みたいにコピー取りから入るみたいなんですが」
「そうか。藍紗なら絶対受かるな」
安心する後藤さんの低い声。
私を励ましてくれる優しい上司。
飯近さんにどんな嫌なことを言われてもいい。
本当は…この職場にいたい。
「うっ……。もっとここで……、後藤さんの傍で働きたかったです」
楽しかった思い出から離れる寂しさで、耐えていた涙がボロボロと出てくる。