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恋人上司と秘密の甘い夜
第2章 悩み
とりあえず飯近さんに何か言われる前にお茶出しをしようと思い、給湯室に向かって急須を取り出す。
香ばしいお茶の香りを漂わせながら注いでいる時、その女の声が耳に入ってきた。
「飯近さん、久しぶりじゃないですかー!」
気になって廊下に出て覗いてみると、職場に顔を出した女は細身でショートボブの髪型、清楚感のある美人だった。
「あら~!野仲ちゃん、久しぶりね。あれからどうだった?」
「上手くいってますよ」
「良かったわね。今はね、あなたの歳に近い子が働いてるのよ」
「そうなんですね。代わりが見つかったんですね。よかったですね」
「またうちの職場に戻ってこない?あと数ヶ月すればあの席空くから」
あの席……?
どの席のことを飯近さんが言っているのか分からなくて首を傾げたけど、私以外に契約社員はいない。
そしてあと数ヶ月で退職するのも私だ。
「いや、流石に今は戻れませんねー。でもどうしてですか?」
「今の子よりあなたの方が仕事ができるもの」