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恋人上司と秘密の甘い夜
第3章 彼
「金曜日だし、出掛けるか」
「行きたいです」
「…………」
ドアの窓からチラリと警戒そうに外を見た。
――チュッ
後藤さんは私の頬に軽くキスをする。
その優しい感触はとても一瞬だった。
「――……っ」
「後でちゃんと休憩取るんだぞ」
「は……い……」
私に活を入れて、後藤さんは忙しそうに出ていった。
たった数秒の出来事で体中が熱くなって力が抜ける。
出来上がった書類のコピーを持った私の手は、嬉しさで震えていた。
定時になるまで飯近さんと作業をしていたけど、後藤さんのおかげで気持ちを切り替えることが出来た。