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恋人上司と秘密の甘い夜
第3章 彼

「え?どうしてですか?」

「…………。何でもないから気にするな。俺も風呂に入る」


はぐらかされた。

私のどこが優しいのか知りたかったのに……。


湯船にスペースを空けると後藤さんが入ってきた。
今までよりずっと近い距離で肌が触れる。

「狭くないですか?」

「梨木さんがスリムだから大丈夫だ」

家庭用と同じくらいの広さの湯船。

広さに余裕がないから、お世辞で言っているに違いないだろう。


「それにしても、仕事してる時よりも積極的に話し掛けてくれるな」

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