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恋人上司と秘密の甘い夜
第4章 理由
定時になって、仕事を終えた後。
後藤さんの車の中で二人きりになる。
沈黙の時間が過ぎてから、後藤さんが口を開いた。
「で、どうしたんだ?」
「…………」
「藍紗」
名前を呼ばれてホッとする。
後藤さんの中で、野仲さんより私の方が上だと分かる唯一の瞬間。
それに後押しされて、恋人としての不満をぶつけてみることにした。
「野仲さんのことが気になって……」
「ああ、花菜ちゃんのことか」
「結構、後藤さんと仲良しだったので……」
「花菜ちゃんは俺の初めての部下で可愛がっていたからな。一緒に仕事をしていた仲だし、仲が良いのは普通じゃないのか?」