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恋人上司と秘密の甘い夜
第4章 理由
「野仲さんに軽々しく触れるし、名前にちゃん付け。極めつけには、楽しそうに話してるのを見たら彼女として不安になるじゃないですか!すごく嫌な気分だったんですよ」
「もっ…、申し訳ない。でもやましい気持ちは一切ない」
「それでも私はすごく居づらかったです!信じてるのに、野仲さんと何かあったんじゃないかって疑うところでした」
早口で不満を一気にぶつけて、唖然とした顔を向ける後藤さん。
猫を被っていた大人しい私が豹変して驚いているのだろう。
「悪かった…。でも……」
「でも!?」
「これが本当の藍紗なんだな」
「そうですけど!可愛げなくて悪かったですね」
化けの皮を剥いだ声で怒ってむくれた。
明らかに嫌な空気になろうとしているのに、後藤さんは逆に微笑んだ。