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第5章 秘密

「いつもチラチラ見てるし、仲良さそうに話してるからよ。本当にやめときなさいね」

「はあ……」

「社内恋愛なんてロクなことにならないんだから」

「…………」

飯近さんが職場恋愛を嫌っているのは、後藤さんが説明してくれた通りなんだろうけどモヤモヤする……。


野仲さんの時は何とも言わなかったのに、私には散々疑うのは理不尽だ。


それとも女の勘と言うものなのだろうか。

飯近さんは私が後藤さんのことを好きだと気付いているのかもしれない。


もしそうだとしたら手強い相手だ。


いかに飯近さんに勘づかれないように、職場で後藤さんと接するか。


後藤さんは上手くやりきっているんだから、私も乗り切って見せる。