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第5章 秘密

「え！？」

後藤さんの元カノ！？

温かいお茶が入ったマグカップを両手で包んでいたのに、背筋に冷たい物が走って寒くなる。


「モデルをやってそうな美人でしっかりしている子でね。前はよくうちの課に遊びに来てたわ」

「そう…なんですか……」


明らかに私より可愛い人が元恋人だったというわけであって。

せっかく野仲さんの件は落ち着いたと思いきや、また嫉妬心を抱いてしまう。


「今は後藤くんも彼女も教えてくれないから、どうなったか分からないけど仲良さそうにしてたのよ～。結婚間近だったからねえ」


「けっ、結婚！？」