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第26章 心の行方

買い物して、帰るとやはり籠の中にいるようだ

あんなに、好きで健人を求めたはずだった

樹という箱から出してくれた時に、健人の箱に入っても後悔しないと思った

いざ、箱に閉じ込められてしまうと息苦しい。。。

こんなはずじゃなかったのに

こんなはずじゃなかったなんて、何度思うんだろう。。。

誰にも相談できない

携帯も解約すると、渡してしまった

友達だと思っていた愛ちゃんは、ずっと私を騙していたことがわかった

もう二度と会うことはない。。。

拓人。。。

こんな時には会いたくて堪らない。。。

でも、もう抱きしめてもらえない。。。



健人が怖い。。。



罵倒して叩いてくれたらいいのに。。。

そうしたら、楽になれる

健人は、私が苦しんで償うことを望んでいるのだろうか。。。？

償うことなんて、できるんだろうか。。。？


私の中の質問には誰も答えをくれない

さっき、詩織さんからもらった名刺を見る


聞きたい。。。

私の答えを知っている。。。

もう、誰にも相談できない

詩織さんになら話せる

あんなに、悲しい顔で笑う詩織さんなら。。。

私をすぐに抱きしめてくれた詩織さんなら、答えを知っていると思う。。。


健人も、会いに言っていいって言ってた

このチャンスを逃したら、誰にも相談できない

家事をしながら、考えていく


詩織さんを、いつも公園で待っている人。。。

誰なんだろう。。。

あの人も結婚しているというのを聞いたことがある

噂は噂だけど。。。

いつも、サッカーボールを蹴りながら待っている姿は憧れるとか誰かが言ってたな。。。

いつも、待っている人もイケメンだ

旦那さん。。。誠さんも、カッコいい

好みの問題だけど、二人は正反対な気がした


健人と拓人はどうだろう？

健人の方がイケメンだ

拓人もカッコいい

性格は似ていると思う

二人は似ている。。。

兄弟だからだろう。。。

健人に惹かれたのも、好きだった人拓人に似ていたからだ

友達にも戻れない

義妹も出来そうにない

義兄妹なんて、初めから無理だった


心が壊れそう。。。

愛してるのも、好きなのも、健人なのに。。。

拓人が拒めない。。。

忘れられない拓人に、健人が怖い私。。。


どうしたらいいの？

誰か教えてほしい。。。