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運命の人
第27章 時間
時間が巻き戻せたらいいのに。。。

どこで間違えたんだろう。。。

1番好きだった人とは結ばれない

好きだった人は、親友と付き合っていた

旦那のお兄さん

初めから、間違えていた

私を好きなんじゃなくて、私というフィルターを通して、愛ちゃんとできていた

知らなかったのは私だけ

私のいない所でずっと二人は付き合っていた

別れる前も、別れてからも

2番目がお義姉さんで、結婚していた

私は、3番目で、樹と結婚して離婚して健人と結婚した

結婚したのに、また3番目の女になっている

しかも、健人にバレてしまった

どこで間違えたなんて話じゃない

初めから、間違えていたんだ

健人の待つ家に向かう足取りは重い。。。

帰りたくなくなり、途中のベンチに座る


「美海。。。?どうしたの?」


顔を上げると、健人が私を見る

隣に座ると、聞いてくる


「帰りが遅いから、見に来たんだ。。。

図書館、行ってきた?」


「っ。。。辞めたよ。。。

はぁっ。。。満足でしょう?

もう、私を必要としてくれる場所はなくなったわ。。。」


こんなことを言うはずじゃなかったのに、口から飛び出してしまう


「美海。。。」


傷ついた顔の健人が、手を握っていく


「っ。。。ごめんなさい。。。

私が悪いのよね。。。」


涙がポロポロ流れていく


「さっき、拓人に会った。。。

もう、二人では逢えないってちゃんと伝えたから」


「偶然?

会ったのは偶然?」


握っている手が震えている


「偶然よ。。。

携帯もないし、どうやって連絡するの?」


「わかっているよ。。。」


「わかってないよ。。。?

信じられないんだから仕方ないわよね」


傷ついた顔の健人が私を見る

自分で傷つけたはずなのに、心がチクリとする


「っ。。。ごめん。。。なさい。。。

私、変よね。。。

帰ろう?」


立ち上がろうとするが、手を捕まれたまま健人は座っている


「ずっと。。。好きだったんだ。。。

兄貴は、俺がずっと美海を好きなのを知っていた

愛さんも。。。

なのに、美海を傷つけるだけ傷つけて、別々の人と結婚したくせに、俺が美海を手に入れた途端に横取りしてくる。。。

美海のことを1番に思っているのは俺だけだよ?」







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