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第30章 夏祭り

歩いて行くと、余計なことばかり考えてしまう


「こっち」


拓人の腕を引っ張って出店に入って行く


「ビール２つください？」


「みぃ？」


飲まないとやってられない


「お義兄ちゃん、買って？

財布もないの。。。？」


拓人の手をギュッと握っていく


「チッ。。。仕方ないな？

おじさん、4本ちょうだい？

袋に入れて？」


拓人が、会計で手を離した隙に隣の出店に入る


「おじさん、たこ焼くださいっ」


「お前な？財布ないのに、どんどん買うなよ？」


後からくる拓人が文句を言う


「えー？買ってよ？」


手をギュッと握っていくと、仕方ないなと言う

意外に簡単だな。。。

拓人が買ってくれたビールの缶を開けて飲んでいく

隣の出店に入ると、イカ焼きだ


「お義兄ちゃん、買って？」


「お前、食べられるの？」


「大丈夫よ？

食べられない場合は、みぃの健人が食べてくれるから？」


「っ。。。お前な？」


手をギュッと握っていくと、仕方ないなと言う

やっぱり簡単じゃん。。。

隣の出店に入って行くと、ボールすくいだ


「お義兄ちゃん、やろうよ？」


真剣な二人で、すくっていく


「海人にあげよー」


ご機嫌な私を他所に、手にたくさんの荷物になっている拓人が私を引っ張っていく


「みぃ？勝負しよう？


勝ったら何でも言うことを聞く、いいよな？」


すでに、３缶のビールを飲んで少し酔っている

射的を前に、打てるだろうか。。。？


「俺からな？」


勝手に始める拓人が打ち落としていく


「ほら？みぃの番」


ゆらゆらしながら、構えていくと、後ろから手が重なる


「こうだよ。。。？」


耳にくすぐる声に振り向くと、健人が腕を重ねて後ろから腰に手が回る


「負けたら許さないよ？」


「え？」


「何でも言うことを聞くんだろ？」


パンと音がして、景品を打ち落としていく


「二人で何してるの？」


不意に健人が私の腰を抱きよせていく


「元彼女は、どうした？」


拓人が、クスクス笑いながらパンと打ち落としていく