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第31章 家出

「え。。。？

嘘。。。」


お義姉さんが、綺麗な顔で笑う。。。


「嘘。。。よ？

こないだの洗濯物の忘れものよ？

ドキってしたでしょう？」


ハハ。。。苦笑いをしながらビールを口にしていく


「今日は、ここで寝たら？

健人と気まづいんでしょう？」


お見通しという目が私を見る


「じゃあ。。。お言葉に甘えて。。。」


健人の部屋から自分のかばんを取りに行き、部屋に戻ると、ビールが増えていた


「滅多にないチャンスだからさ？

二人で話そうよ？」


見透かした目が私を見る


「愛、いたんでしょう？」


「愛ちゃんを知ってるんですか？」


口にビールを流しこみながら私を見る


「知ってるわよ？

１番嫌いな女。。。

あの女は、美海ちゃんが好きなんだって。。。？

美海ちゃんの好きになりそうな男を先回りして、手に入れて楽しんでるのよ。。。

美海ちゃんと共有してるみたいに感じるらしいわ。。。

あの女、本気で美海ちゃんが好きみたいだから気をつけて？」


笑いながら、ビールを流しこんでいく



私を好き？

じゃあ、何で好きになる人と、セックスしたりするわけ？

意味がわからない。。。


「ふふっ

顔が百面相みたいよ？」


お義姉さんが笑いながら私を見る


「拓人のこと。。。いいんですか？」


おずおずと聞いていくと、綺麗な顔が笑う


「うちの子。。。

拓人に似てないでしょう？

二人とも。。。？」


「っ。。。そんなこと。。。」


言葉につまる

確かに似ていない。。。

ずっと不思議だった

拓人は、海人のことは見てくれるのに子供達とは距離があるように見えた


「拓人の子供じゃないのよ。。。

今日、彼に会ったでしょう？」


お祭りで会った人だろう


「１人目は拓人の子供だと思ってたの。。。

避妊しなかったのは、拓人だけだったし

なかなか二人目が出来なくて、二人で検査しようって言ったのよ？

何て言ったと思う？」


「さあ？」


「無精子なんだって。。。

愛が、美海ちゃんとの間に子供が出来たら許さないって事前に検査して、無精子なのがわかったみたい

初めから自分の子供じゃないのに私と結婚したのよ

跡継ぎはいるからって？」