パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第35章 些細なこと

私には、仕事よりも家にいることが苦痛になるように感じた


「みーちゃん、明日出張だから？」


ボーッとしている私に館長が言ってくる


「出張？ですか。。。？」


「ああ。。。

夏休み最後にやる星見会のコテージの下見と、バーベキューの予約だ

健人から聞いてない？

海人くん、出席出してたぞ？」


?


「ええっ？

聞いてないっ」


苦笑いしている館長が私を見る


「1泊２日

みーちゃんはスタッフの仕事あるから、健人と話してこいよ？」


頭をくしゃってしてくる


「っ。。。」


久しぶりにさわられて、電流が流れたみたいに、ビリッとした

館長を見ると赤い顔していたが気づかなかったふりをした



出張の日

健人には言わなかった

バーベキューの話も星見会の話も聞いていない。。。

私の中での些細な反抗だった

プラネタリウムに行くと、館長が既に車の用意をしていた


「どうぞ？」


助手席に勧められて乗る

居心地の悪い時間が流れていった

コテージにつくと、館長は管理の人と話していく

私は、少し離れた場所で外を見ていた

風が気持ちいい

緑の広がる景色を眺めながらボーッと見ていた



「みーちゃん。。。？」



体が揺れて目を開くと、館長が私を揺らしていた


「っ。。。

気持ち悪い。。。」


ゆらゆら揺らされて、気持ち悪い


「ごめん

じゃなくてっ

寝てただろっ？」


「へ？」


いつの間にか寝てしまった私の頭を小突いてきた


「ほら、行くぞ？」


歩き出す館長に、慌ててついて行く


「走ると転けるぞ？」


笑いながら振り向く館長が私を見る


「転けないですっ」


慌てて追い付いて行くと、コテージから車で移動していく

しばらく走ると草原の真ん中に車を停めて、望遠鏡を出していく


「昼間でも、星は見えるんだよ？」


望遠鏡を覗いて見ると確かに星が見える


「わあ。。。すごい。。。」


夜の方が確かにきれいに見えるが、昼間は昼間できれいだ

観測ポイントを確認している館長を見ながら空を見た


雨。。。？


ポツリと落ちてきた雫に髪が濡れた