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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第5章 4月4日

優翔は俺と同じように、名前や効能などをネット検索し、オタクならではのスキャン機器にheavenをかけ、それがheavenであると証明されたところでタブレットケースに戻して大事に手元に置いた。
『M、早く完成してこれを一緒に楽しもうよ。』
薄ら笑いする優翔が不気味に見えた。
やっぱり優翔はイカレテいる、俺の方がまだマシだと思えた。
何故なら、優翔が造るMはパソコン内の映像とAI(人工知能)、バーチャル機器に流れる情報とホログラムマシンから浮かび上がる等身大映像だけで、アンドロイドやそれ専用の人形のような実体すらないのだ。
それは優翔自身が『形あるものに完璧は存在しない』と言って、実体化を避けているからだ。
それなのに、どうやって一緒にheavenを楽しむんだ?
自分だけラリッてそれを一緒というんだろうか…

