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第9章 4月8日

一向に食欲が湧かないので、『和食のお任せ』と言ってみる。

焼き魚に茶碗蒸し、お味噌汁と定番のものではあったが、味付けや副菜に見慣れなさがあって楽しめた。

さて、城山の追跡に取り掛かろうとしたとき、珍しくメールが届いていた。


タイトルもなく、送り主も見知らぬアドレスだった。


『悠都さま、お約束でしたので、報告させていただきます。

マザーでの検診はまだ行っていませんが、スティックでの妊娠判定が100%になりましたので連絡いたしました。

それと、安定期までの休暇を機に、家族居住区への転居を考えています。
家族居住区は医師不足の状況です。それに我が子を自分の手で育ててみたいと思います。

マザーでの検診後、２週間後を予定しています。
私の希望を叶えて下さってありがとうございました。
深雪』