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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第4章 4月3日
それどころか、もし子を宿しても、自分で育てることすら出来ないのも、彼女はわかっている。

家族という概念を持っているのは、一般人だけだ。

俺たち選民はそれは許されていない。
人口を増やし、維持するという国家プロジェクトの中で生まれ、管理されているのだから…


「悠都様…先にシャワーをどうぞ。」

深雪が立ち上がり、シャワーの出てくる場所に誘導された。

出ると代わりに深雪が入る。オートメーションで体は洗われるのだが、深雪は腹を優しく撫でていた。


ブレスレットで会う予定を今入れないと、次はいつ会えるかわからない。

ただ、俺はそれをしないし、深雪も望んで来なかった。

下手な期待を持たせたり、情けをかけるべきではない。

俺がパートナーを求めていないことをわかっているのだから…

深雪がシャワーから出てシンプルな白い下着と白衣を着た。

「悠都様、お時間です。」

「深雪、妊娠したら連絡をくれないか?
こうやって子供が出来るのは、俺にとっても初めてのことだから。」

「はい、連絡します。お気にかけていただいて、
悠都様のお子様を身籠れたら、一番の幸せです。」

涙する深雪に送り出された。
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