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第13章 テッペイ(33)②

　簡単にテッペイの背中を流したあと、ワタシは無言で浴槽に浸かったわ。


　テッペイはイスに腰を下ろすと、ラインで揃えたワタシのハホニコシャンプーをタップリプッシュして…
　一番長いところでも3センチくらいしかない髪の毛につけて、洗い始めたの。



「ハー、癒やされる香り」



　毛むくじゃらの、100キロは超えてそうな身体なのに、ハホニコで髪を洗うガチムチって…
　なんだかシュールな光景だったわ。



「風呂上がったら、帰ってね」



　ワタシは浴槽のへりにもたれながら、テッペイに言ったの。
　テッペイはワタシをチラッと見て、


「は？そんなん風呂入った意味ないやん」



　と言ったわ。



「さっきから全然ムードがないから、気分が乗らへん」



　指摘すると、テッペイはハッ！と笑った…。