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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第8章 ダイレクト・パブリッシングについて
気づかせてあげなくちゃならない。気づいてもらわなくちゃならない。
「それ現実社会でもめっちゃ通用すんぞ」と。
そりゃあ最初は馬鹿にされるかもしれない。貧弱な装備が恥ずかしいかもしれない。背伸びして返り討ちにあって醜態をさらすかもしれない。高レベルプレイヤーのキラキラ装備には一生手が届かないように感じるかもしれない。
美味しい狩場にもありつけない。LV1だもん仕方ない。全部経験済でしょ? どってことない。
でも、そこで頑張ってれば何かは蓄積されていく。
経験値ゲージは見えないけれど、ある日自分の何かがレベルアップするのを感じる。パパラパッパッパッー♪ とかそういう派手な特殊エフェクトはかからないけれど。
すると行動範囲が広がって、あそこにはこんな街があるだとか、面白そうなミッションがあるとか。
気づけば仲間もできていたりして、貸したり、借りをつくったり。いつの間にか絆や義理みたいなのができてて。ああ、いっしょだなーって。
愉快な奴もいれば鼻もちならない相手もいる。
それでも、この迷宮をクリアするためには手を組むしかない我慢我慢なんてやってるうちに、けっこういいやつだなとか実はヒドイ奴だったとか。信じてたのにアイテム借りパクされて半泣きになったことを思い出したりなんかして。
そしうしてステージが少しずつ上がっていって、スキルも増えて。
もうこの文、どっちの世界か区別つかないじゃない。
「力を貸してもらえませんか? あなたしかいないんです」
なんて、外資系多国籍業からスカウトの声がかかる。ゲームの中とまるで同じ展開だ。