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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方

そんな風に上の空でいると彼女がこっちを見つめて何か言ってる。でも周りの音楽に比べると声が小さくて聞き取れない。「ん?」て顔してみせるとまた何か口をパクパクさせるんだけど、全然聞こえない。いやだからもっと大きな声でしゃべって欲しいんですけど!? 私そんなにヒアリングよくないのよ!

そしたら、業を煮やした彼女がガバッと私の首をこう、腕で降ろして顔近づけさせて。耳元で……。

すごいカッコ悪いですよ。こっちはなんか直立みたいなポーズで、空いちゃった手、どこにやっていいかわかんない。彼女の背中の後ろ当たりの空中をどうしたものやらと彷徨ってる。あーもう「こんなカッコ悪い男、連れてくるんじゃなかった」とか思われてるに違いない><

ダサすぎ~俺。

いや、外国での生活って最初のうちホントそうなんですよ。もう慣れるのに必死なの。情報少なすぎていっぱいいっぱい。それでも職場なんかだとやる事決まってるからまだ安定してるけど、こういう場に出てきちゃうと、ホント。醜態なんですよね^^;

彼女に申し訳なくてしょうがない。

で、それで、そこまでして、私の耳を近づけたのに、彼女やっぱり何言ってるかわかんないの。だから声小さいって! なんで囁くの!?
しかも、エライ長いセンテンスで……聞き取れてないから、それ^^;
ごめん。何がしたいのか全然わかんない。

ヒソヒソ話なら外でしようよ。
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