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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方

■誘惑の車内トレーニング


亜希は心細そうにラケットを胸に抱えた。
その下で彼女のふくよかな乳房が押しつぶされるほどに。

メンタルトレーニングーー鬼河内監督はそう言っていた。

ふたりで続けて来た秘密の特訓の成果を試す時だと――だが、これは。

「うう……」

羞恥とも苦悶ともつかぬ呻きが零れる。

電車の車両の中。

満員ではないが、それでも座席はいっぱいで、亜希と同様に、吊革につかまっている人たちがそれなりにいる。

平日のお昼過ぎは学生である彼女にはあまり縁のない時間帯だ。

背広を着た男性客が多い。そのうちの一人に亜希はためらいながらも近寄った。

すぐとなりに身を寄せてきたテニスウェア姿の美少女にその男が訝し気な顔を向ける。30代ほどの会社員風の男性だった。

誰にしろとは命じられていない。

亜希が彼を選んだのはただ、どことなく顔立ちが鬼河内に似ているような気がしたからだった。

(ああ……ほ、本当に、するの……わ、わたくし……)

見下ろす男性に対して彼女の方はまともに顔すら上げられない。頬を紅潮させて目を逸らすように床を見つめる。

ゴソ……

それでもここ数日で完全に調教されてしまっていた彼女の身体は命令を忠実に実行し始める。ユニホームの裾を片手でたくし



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