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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方

スバウッ! グワアアアンッ!

周囲の大地が裂け、地の底から大蛇のような、のたうつ幾本もの火焔柱が天を衝き、哀れな虎たちを空高く吹き飛ばす。

空中で炭化した死体が風に乗ってバラバラと散り、焔が収まった後に立っているのは彼女たち二人だけだった。

「あっ……危ねえっ! 馬鹿エヌフィーヌ! いきなり使うな……そんな大技っ! 俺まで巻き込まれる所だったじゃねーか!」

女剣士の怒声に対し、にこやかな微笑みを返す女魔導士。

「あら? あれぐらい、キオなら避けるのは朝食前よね?」
「朝食前ってなんだよ! それを言うなら朝メシ前だろ!」
「ウフフ、汚い言葉使いはしませんの」
「いや、フツーそう言うだろ……」

精悍だが、浮かべる表情にはどこか愛嬌がある女剣士は、肩をすくめてそれ以上の追求をあきらめた。

剣士キオと魔導士エヌフィーヌ。二人はこのリンデーン国にその名を轟かすエクスプローラー(探索者)だった。


【I君メモ】

これだよ、これ!
こうして欲しかったんだよ!

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