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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方

私は須股さんと先輩たちが楽しそうに色々難しい話(演劇論とか創作論、役者論)をしているのを横目に、けっこうツライ立場になりつつありました。

「クロ、書いてるか?」なんて訊かれて「やってます!」と言いつつ、まったく創作の筆は進まず……という^^;

その年のコンクールで自分の創作期脚本をやりたかったら夏までに書いてムー先生に提出しないといけないのですが、学校帰りにミスタードーナッツに寄って真っ白いノートとにらめっこする毎日。

で、これが一人だったら耐えられなかったと思うんですが、実は私のテーブルに座るもうひとりがいたんです。

それがT子。もう一人の後輩です。

アルファベットだと変換が面倒くさいんでティコって呼びますね。

ティコとは帰り道が途中まで同じだったんです。お互い自転車通学でした。
春になると凄く綺麗な桜が満開に咲く坂道がありまして、そこを通ってミスタードーナッツ。
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