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僕は、ヱッチな小説を書キてゐゑ
第9章 コンテスト受賞作の作り方
▼転生
これはだから、前述の通りで、「絶望」してるんだろうね、みんな。
そんなの無理って。
「生き生きとした毎日」を過ごしたいのに、そんなの無理。転生ぐらいしないと無理。
んなことねーだろって気もするんだけど、そう思わせる何か、空気が社会に、時代にある。本作中の『無職転生 ~異世界行ったら本気出す~』の考察でもやったけど。
だからみんな異世界に行きたがる。
でも、そういう話はもうこのジャンルでは定番過ぎるから、変えてみる。
みんなが現実世界に行きたくなるような話ってどうかしら。
「生き生きとした毎日」を現実の世界で送る話。
って、それフツーの話じゃねーか! 『銀の匙』じゃん。北海道で農業したくなるじゃん!(笑)
多分、このコンテストの他の作品もけっこうたくさんが現実を舞台にした話だよ!
あ、でもあれ主人公の子、八軒君、受験で挫折してから農業高校来るんだよね。『銀の匙』の話ね。周りの同級生たちはみんな農家の子たちなのに。一般家庭の子って彼だけで。
あー、そうかあ。あのお話も『異世界転生』かあ。チートハーレムかはともかく。そういう構造を持ってる。面白いな。ファンタジーにこだわらなくても、ああいうのもアリだね。現実世界の中だけで、「現実世界」と「異世界」を構築することはできるんだ。