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傘の雨
第3章 涙に花
部屋を出て直ぐの非常階段で通話を押す。
『も、もしもし?どしたの?』
ちょっと小声の結鶴。
「ごめん、仕事中か…」
『ふふっ、いいよ、何だった?』
「デビュー決まった」
『え、え?!ええっ!い、いつっ!?』
「4月9日」
途端に無言になる結鶴。
「…るー?」
ぐすっと鼻をすする音。
泣くほど嬉しいんだ。
『ハニ…っ…ぉめでと…っ…よく、がんば、ったね…っ!』
「まだこれからだから」
『うん…でも…おめでと…っ、』
仕事中という事もあって、それだけで電話を切った。
デビューまであと2ヶ月。
やることは山ほどあって、24時間じゃ全然足りない。
「歌い出ししっかり音とって!」
「目線こっち、もう少し顎上げて」
「指の先、爪の先まで意識して!!」
どれだけ準備を重ねても、完璧かと言われれば不安が残る。
不安を打ち消すために、また頑張るしかない。
デビューの日が近づくに連れて、みんなナーバスになっていく。
ちゃんと踊れるだろうか。
ちゃんと歌えるだろうか。
「よしっ!最高にかっこいいよ!」
メイクヌナの一言で目を開ける。
少し強めのアイメイクに気合いが入って、ステージへ向かった。
『も、もしもし?どしたの?』
ちょっと小声の結鶴。
「ごめん、仕事中か…」
『ふふっ、いいよ、何だった?』
「デビュー決まった」
『え、え?!ええっ!い、いつっ!?』
「4月9日」
途端に無言になる結鶴。
「…るー?」
ぐすっと鼻をすする音。
泣くほど嬉しいんだ。
『ハニ…っ…ぉめでと…っ…よく、がんば、ったね…っ!』
「まだこれからだから」
『うん…でも…おめでと…っ、』
仕事中という事もあって、それだけで電話を切った。
デビューまであと2ヶ月。
やることは山ほどあって、24時間じゃ全然足りない。
「歌い出ししっかり音とって!」
「目線こっち、もう少し顎上げて」
「指の先、爪の先まで意識して!!」
どれだけ準備を重ねても、完璧かと言われれば不安が残る。
不安を打ち消すために、また頑張るしかない。
デビューの日が近づくに連れて、みんなナーバスになっていく。
ちゃんと踊れるだろうか。
ちゃんと歌えるだろうか。
「よしっ!最高にかっこいいよ!」
メイクヌナの一言で目を開ける。
少し強めのアイメイクに気合いが入って、ステージへ向かった。