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淫の館
第4章 1日目
男が両手を広げると、喜んで胸元に飛び込み頬擦りし、視線を絡めてキスを始める。
恐怖や主従関係からではなく、嬉しそうで恋人のように見えた。
二人は私に側面を向けていて、互いに見つめ、2メートルも離れていないのに、まるで私は見えていないようだった。
きっとカナも他の女達も、私と同じように強引に此処に連れて来られたに違いない。
躾のせいで心まで調教されてしまうのだろうか。
でもカナの男を見つめる瞳は、純粋に愛情を抱いているものだった。
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