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淫の館
第4章 1日目

「カナ、後輩想いの優しい女だな、可愛いよ。」

男がカナに声をかけるとカナは顔を真っ赤にして俯いた。

「ごめんなさい、館主様。でしゃばった真似をして、申し訳ございませんでした。」

三つ指をついてひれ伏して詫びた後、カナは慌ててその場を立ち去ってしまった。

「うむ、可愛いと誉めてやったのに、怒られたと勘違いしおって、可愛い奴だなぁ。
後で訪ねてやってたっぷり可愛いがってやろう。」

やはり、男とカナは本当に愛し合っている。
私がおかしいのだろうか。
もし私が男に抵抗しなかったら、男に愛され、男を愛し、カナのように幸せと感じられるのだろうか。

カナが立ち去った格子戸の扉をにやついて眺める男から視線を反らし、せっかくのアドバイスを忘れないうちにお茶を吸い込む。

何回かするうちにコツを掴み、思った通りに飲めるようになった。


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