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淫の館
第5章 磔の躾

うっ…ここは…

スッ…

「気付いたか。
着物が乾いたから、日の入りより早く部屋に戻れたんだよ。
担がれて運ばれても起きないほど熟睡していたよ。

干物にしちまったかと少し焦ったが…」

「何か飲ませてください。」

「ああ、ちょっと待ってろ。」

弟子が部屋を出て、すぐに戻ってきた。

起こされて竹が縄に通される。

男が持ってきたのはコップと水差し。

コップを口に近づけてきた。

「あっ、氷が入ってる。」

「夕げの支度が始まってたからな。台所に入れた。」

「普段は入れないんですか?」

「ああ、ここでは決まったもの、決まった量しか出ないから、足りなくて漁る者がいないよう、支度時以外は鍵がかかってる。」


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