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淫の館
第5章 磔の躾

「夕げだ。」

話をしたからか、弟子の態度が変わったように感じる。

食事は相変わらずの全粥だ。

「昼間の塩を少しくすねたんだ。入れるか?」

誰か聞いている者でもいるのか、立たせる時に耳元で小声で訊かれる。

コクリと頷けば、畳んだ紙を広げて、塩を粥に振り掛けてくれた。

「そうなるとお茶もあった方がいいだろう?」

また、コップと水差しが用意されている。

「塩は、次はないかもしれないが、お茶は食事時は出せるぞ。これから出すようにしようか?」

「はい。いただきます。」


粥に口をつけて啜る。

男はコップを持って隣で待っていた。


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