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淫の館
第6章 脱走

ジャラジャラ…ドボン…

ンゴホッ…

頭から水に突っ込まれる。
すぐに水面に来てしまい息を溜める間もない。
足が浸かるまで沈められ、水中にいる時間が長いのだ。

ゴボゴボッ…死ぬぅ…死ぬぅ…

脱走の罰だとわかっているのに、二度目の清めだと言うのに、
まず口から出た言葉は生への執着だった。

手で底を押して少しでも早く出ようと懸命にもがいた。

ジャラ…ジャラ…ジャラ…

ッゲホッ…鬼畜っ…殺せぇ…

「おやおや、先週清めたのに、1週間で随分穢れが溜まってしまったんだな。
これは清めに時間がかかりそうだ。」

ジャラ…ジャラ…ジャラ…バシャッ…ジャラ…

上体だけが水に浸けられる。
私は腹筋を使って水から顔を出した。

バシャッ…やめろっ…殺せぇ…殺せぇ…

バシャッ…

ジャラ…ジャラ…ジャラ…

抵抗もむなしく水中に沈められた。

ゴボゴボッ…苦しい…出して…誰かぁ…

また床を押し上げた。

鎖が引かれる気配がない。

ゴボゴボッ…苦しい…助けて…

ジャラ…ジャラ…ジャラ…

こんな遅いんじゃ間に合わない。

大量の水が口に入ってきた。


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