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淫の館
第6章 脱走

まずは錘を引き摺って部屋に戻る。

盥もバケツも予備が置かれていたので、水を張られた重いバケツから運び、何往復もして全てを部屋に運んだ。


これで、排泄を見られることも、世話をされることもない。

あんなおかしな感覚になることも…ないはずだ。



部屋に戻って襖を閉める。そして、帯を外して着物を脱いだ。

鏡の襖を開き、体を確認する。

やはり痣は先週より濃くなっていた。

そして蛇に巻き付かれたような凹みも戻っていない。

指も使えるけど力がなくなったし、速く動かせなかった。

そして、腕は強張って真横以上に上げることが出来なかった。

着物を着てベッドに腰掛けて手足や体をマッサージする。

痣や凹みが元に戻るか心配だった。

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