この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
淫の館
第6章 脱走

「そうだろう。それが母というものだ。
ならば賭けをしよう。」
「賭け?」
「そうだ、賭けだ。賭けるのはお前の命だ。」
「命…」
「今から、逃げ出していい。誰もお前を邪魔しない。
ここから逃げ出してみろ。」
「逃げきれたら?」
「そのまま帰っていい。」
「逃げきれなかったら、また、罰があるのですか?」
「清めのことか?」
「はい。」
「罰はない。ただし賭けている命をもらう。いいか?」
会えないなら、ここで無駄に生きていても仕方ない。
命を奪われても構わない。
「やります。賭けをします。」
「ただし、その枷は外せない。それがハンディキャップだ。いいか?」
「はい。」
「では行け。」

