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淫の館
第6章 脱走
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「では、命をもらうとしよう。」
男が後ろに立ち、小刀のようなものを持っているのが鏡に映っていた。
「苦しいのは嫌です。一気に殺してください。」
「物騒だな。苦しくも痛くもないが、一気には無理だな。」
そう言って男が私の髪を毛先に近いほうで強く結んだ。
恐ろしくなって目を瞑る。
「動くと危ないからな。じっとしろ。」
弟子たちが鎖をギュッと引いた。
四方から引っ張られて動けなくなる。
更に男が額に手を置いた。
ジジッ…ジジッ…
何かが切られる音がした。
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