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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第33章 第二章 MMAデビュー戦
このプラチナチケット、かなりの値段だ。

特典は試合後のレセプションに参加できる事だ。

試合を終えた選手達とツーショット写真を撮ったり、サインまで貰える。

何から何までおじさんに世話になりっぱなしだ。

入り口でチケットを見せ、一般客とは別の通路を通ってリングサイドの一番前という、これ以上ない程の素晴らしい席だ。

この会場はライブを行ったり、プロレスの試合も行う数万人もの観客動員数が見込まれる程の大きさだ。

しかもこの格闘技ブームに乗って、各スポンサーが付き、ビッグイベントとなっている。

総合格闘技はガチの試合だ。

同じ土俵で同じルールにのっとり、あらゆる格闘技をバックボーンとした選手が集まり、【誰が一番強いのか?】
このキャッチフレーズの下に始まったのがきっかけだ。

カズのデビュー戦にヘビー級の100万ドル争奪戦とオレたちにとっては目玉だらけの催しだ。

カクテル光線が目映い光を放ち、選手の登場にはド派手な演出を出掛け、否が応でも盛り上がる。

「あぁ、間に合った。これからオープニングだな」

肩で息を切らせながらおじさんが駆けつけた。

「あ、あの今日はありがとうございます!こんな席まで用意してもらって…」

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