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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第34章 謎のセコンドの男
カズはリング上でセコンドの小久保さんと抱き合い、勝利の美酒に酔いしれた。
場内から大歓声が沸き起こり、カズはコーナーに上り、喜びを身体中で表現していた。
そして相手の陣営に行き、健闘を称えあった。
リングでは勝利者賞として、トロフィーと目録が渡された。
さっきまで立ち上がってバンザイまでしていたオレたちは目頭が熱くなり、涙を浮かべた。
「リョースケ~、カズのヤツ勝っちまったよ…」
ヒロトはほとんど号泣に近い泣き顔でボロボロと涙を流していた。
そんなヒロトを見て、オレも思わずもらい泣きしてしまった。
「あの状態から技を極めるなんて、相当柔軟な身体をしてるんだな」
おじさんは冷静にカズの身体の柔らかさを分析していた。
「いや、とにかく今日は勝てて良かったな。ましてやこれだけの大観衆の中でデビュー戦でかつなんて大したもんだ」
おじさんもカズのハートの強さに感心していた。
そしてカズは大観衆の声援の中、リングを降りて、手を上げながら花道を去っていった。
その後ろ姿はいつもベッドで横になりながら教科書を見ていたカズではなく、上手く言えないけど、何だか遠い存在になってしまったかのように思えた…
このカズのデビュー戦を皮切りに何試合か行われ、あっという間にメインイベントのヘビー級トーナメントのGPになった。
この日、共に優勝候補の筆頭と呼び声の高い二人が1回戦で激突する。
ブラジリアン柔術をベースにしたブラジルのフィリオ・サントスと、ロシアの格闘技、いやロシアの軍人が徒手格闘術として使う、コマンドサンボをベースにしたロシアの皇帝と呼ばれるアレクセイ・ヴォルグの対戦だ。
「いよいよメインイベントだな。でも今までの試合、ほとんどが判定でなんか期待外れだったな」
場内から大歓声が沸き起こり、カズはコーナーに上り、喜びを身体中で表現していた。
そして相手の陣営に行き、健闘を称えあった。
リングでは勝利者賞として、トロフィーと目録が渡された。
さっきまで立ち上がってバンザイまでしていたオレたちは目頭が熱くなり、涙を浮かべた。
「リョースケ~、カズのヤツ勝っちまったよ…」
ヒロトはほとんど号泣に近い泣き顔でボロボロと涙を流していた。
そんなヒロトを見て、オレも思わずもらい泣きしてしまった。
「あの状態から技を極めるなんて、相当柔軟な身体をしてるんだな」
おじさんは冷静にカズの身体の柔らかさを分析していた。
「いや、とにかく今日は勝てて良かったな。ましてやこれだけの大観衆の中でデビュー戦でかつなんて大したもんだ」
おじさんもカズのハートの強さに感心していた。
そしてカズは大観衆の声援の中、リングを降りて、手を上げながら花道を去っていった。
その後ろ姿はいつもベッドで横になりながら教科書を見ていたカズではなく、上手く言えないけど、何だか遠い存在になってしまったかのように思えた…
このカズのデビュー戦を皮切りに何試合か行われ、あっという間にメインイベントのヘビー級トーナメントのGPになった。
この日、共に優勝候補の筆頭と呼び声の高い二人が1回戦で激突する。
ブラジリアン柔術をベースにしたブラジルのフィリオ・サントスと、ロシアの格闘技、いやロシアの軍人が徒手格闘術として使う、コマンドサンボをベースにしたロシアの皇帝と呼ばれるアレクセイ・ヴォルグの対戦だ。
「いよいよメインイベントだな。でも今までの試合、ほとんどが判定でなんか期待外れだったな」