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第38章 気になる存在、及川楓

千尋が言った【亮輔は私たちの子供なのよ】

亮輔は千尋と沢渡との間に生まれた子供だった。


その事を千尋のかつての夫であった立花は知っていたのか…？


一方亮輔は駅の繁華街をうろついていた…






参ったな、おじさんが家に来てるなんて…

多分、朝方まで一緒にいるはずだ、オレはそう思ってどこかで一晩過ごせる場所を探していた。

しかしどうにも頭の中ではおじさんと母親が交わってる姿を思い浮かべてしまい、腹立たしい気分だ！

とにかく今日は帰りたくない！

ビジネスホテル、ビデオボックス、サウナ、後はラブホぐらいしかない。

ビジネスホテルに泊まる程のもんでもないし、サウナ付きのカプセルホテルも何だかなぁ…

ビデオボックスって、個室でAV観てオナニーする場所だろ？いくらなんでもそれじゃあまりにも虚しすぎる。

一人でラブホに入るのも気が引けるし、どこかいい場所はないものか。

ちょうど繁華街のメインにキャバクラが並んでいる界隈がある。

キャバクラねぇ、行ったこと無いけど要はキャバ嬢と話をして酒を飲むだけの所だろ、おまけに何を話せばいいのか分からない。

しかし、いざって時、中々見つからないもんだな、これだったらヒロトの部屋に泊まりに行けば良かったかも。

繁華街をどのくらいウロウロしたか分からないが、めぼしい場所は無い。

おまけに腹が減ってきて何を食べようかあれこれと考えながら、来た道をまた通ってウロウロする。