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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第39章 恋してるんだと思う…
前はそれほど気にならなかったが、オレが高校を卒業して寮から家に戻った頃ぐらいから、ひっきりなしにタバコを手にしている事が多い。

「どうでもいいけど、最近タバコ吸いすぎなんじゃない?前と比べて随分本数が増えたような気がするけど。
ヘビースモーカーじゃね?」

オレは一度ヒロトが吸うタバコを試しに吸ってみようと思い、一本貰って火を点け吸い込んだが、ゲホゲホとむせて、オレにはタバコは合わないと思い、それ以来吸っていない。

「そうなのよね…ねぇ亮輔。お母さんタバコ止めた方がいいかな?」

足を組み、タバコの火を消して真顔で聞いてきた。

「オレ吸わないし、その煙のせいでオレの服もタバコ臭くなるし、それにハッキリ言うけど、キスした時、タバコ臭いとちょっと萎えてくるんだよ」

母親はオレとセックスする時は必ず互いの舌を絡ませ濃厚なキスをせがむ。

だが、あのタバコ臭い口で舌を絡ませてきてもどうも興奮しない。

「…そう。やっぱり止めなきゃいけないんだけどね…どうしても止められなくて」

母親は下を向いたまま落ち込んでいるような表情をしていた。

タバコ臭いって言われたのがショックなのだろうか。

「今は禁煙外来って病院でもやってるから、これを機に禁煙したらどう?」

母親はハァーとため息をついて無言のまま部屋に入っていった。

何だあの暗い顔は?

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