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第44章 弁当の中身は

どのくらいビールを飲んだのかよく覚えてないが、楓もオレも酒はかなり強い方だと思う。

滅多に飲まないが、たまに飲む機会があれば何でも飲む。

ビール、サワー、ハイボール、ワイン、日本酒等飲むが、美味いと思った事は一度も無い。

楓は酒が大好きで、見かけによらず毎日風呂上がりにビールや酎ハイを飲んでいるみたいだ。

合コンでも一番最後まで飲んで、酔いつぶれた相手の介抱をする役目になっているみたいだ。

オレと一緒で、酔って記憶を無くしたという事はまだ一度も無い。

合コンね…どういうもんなんだろう。
一度ぐらいは参加してみたい気もするけど、何を話せばいいのやら、全く分からん。

多分楓と一緒でひたすら酒を飲み続けているだろうな。

オレと楓は乗る電車が反対方向なので、駅で別れた。

夕方のラッシュアワー時に酒臭い息をしてるのはオレだけだ。

電車の中でさっきまで楓と歌って飲んでたべで、楽しかった時間を思い出していた。


二人しかいないカラオケボックスの室内でオレたちは色んな事を話した。

将来の事や、学校の事、そして恋愛の話し…

楓は合コンによく来るチャラ男みたいな男が一番キライだと言ってた。

後はムダにテンションの高いヤツも苦手とか言ってたが、それを聞いて真っ先にヒロトの顔が浮かんだ。

高校の時はオレやカズよりもしっかりして、3人の中では一番の常識人だったのに、寮生活を終えて実家に戻ってきたが、寮の時に比べれば自由に過ごせる。
その反動で体型もかなり変わり、MMAサークルをやっていた時の面影は全く無い。