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第50章 バックレよう！

楓は下を向いたまま、首を横に振った。

「もう、私合コンには行かない事にした。皆一緒なんだもん、会話の内容も一緒で、何だかつまらなくなってきちゃった」

オレは合コンの経験無いから、そんな事言われたって知らん！

「んじゃ、何で合コンに行くの？毎回同じなんでしょ？それを分かっていながら何で行くワケ？オレは及川のその気持ちがよく分からないんだけど」

もう、行かないって言っても、誘われりゃホイホイ行くんだろ、どうせ。

「友達と無理に合わせようとして、合コンに誘われても一度も断った事無くて、仕方なく付いて行ったけど、もうそれも止めたの」

ほー、周りとの付き合いって、サラリーマンの飲み会みたいじゃねぇか。

「…で、もう誘われても二度と行かないって言うけど、それじゃ周りの友達が離れてしまうんじゃないの、それだと？」

オレの言葉に楓はキッパリと語尾を強めて答えた。

「それでもいいの！そんなんで離れていく友達なんて、結局それまでの付き合いだったと思う事に決めたの。
そう考えたら、何か少し考え方が楽になってきたかなぁ…」

これって演技じゃないよな？
オレに同情を求める為に演技してるってワケじゃないよな？

「そうなんだ、じゃあこれからは合コン行かないでどうやって彼氏を見つけるワケ？」

もう少し聞いてみたくなった。