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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第52章 古賀くんとなら、付き合ってもいいよ…
少し上目遣いでオレをジッと見つめてきた。

あぁ、この表情可愛いなぁ~。

「えっ…オレ?オレのウチに門限なんてあるワケないし、ましてやハタチになった男に門限だなんて、何か過保護過ぎじゃね?」

オレは母親に、今日の夕飯はいらない、という連絡はしなかった。

多分今ごろは夕飯が出来上がってオレの帰りを待ってるだろう。

というより、オレの肉棒を待ってると言った方が正しいか…

あぁ、ダメだ!楓の前でそんな事を考えちゃ!

外はもう、すっかり暗くなって、駅前の繁華街はこれからが営業の始まりって店が多い。

少し風が冷たいけど、酒のせいなのか、楓と一緒にいるせいなのか、少し火照った顔を冷ますにはちょうどいい。

カラオケボックスから少し歩いた場所に居酒屋はあった。

だが、オレは居酒屋に行く前にコンビニに寄ってATMでお金を下ろさなければならない。

「あ、入る前にちょっとコンビニ寄っていい?」

オレは隣で肩が触れあう程の距離で一緒に歩いていた楓に聞いた。

「えっ、コンビニ?何するの?」

そういや、この辺り、コンビニあったっけ?

オレは周囲を見渡した。


「古賀くん、もしかしてコンビニのATMでお金引き出すんじゃないの?」

楓はオレの財布の事を心配している。

「…あぁ、いや。うん、今少し足りないかなぁって思って、悪いんだけど、駅の反対側にしかコンビニが無いから、先に店に入って待っててくれるかな?」

まさか楓に駅の反対側まで一緒に付いてきてくれ、なんて言えない。

「いいよ~お金なんて下ろさなくて。次は私が奢るから」

楓はカラオケボックスでかなりの金額を使った事を気にして、居酒屋での支払いは自分が持つと言うが、さすがに大の男が女子に支払いをさせるワケにはいかない。
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