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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第57章 たかがキスごときで
楓の言うとおり、海浜公園は近くにテレビ局があり、巨大なショッピングモールの中には色々なアミューズメントパークがある。

少し離れた地下の駐車場に車を停め、オレたちは歩いた。

「うゎ~、さっぶーい!」

外に出ると、海の近くのせいか、風が少し強く、冷たい。

「マジで寒いな、こりゃ」

オレたちは寒さに震えながら海浜公園へと向かった。

「あのテレビ局に入ってみたいよね~」

オレたちの前方に球体がシンボルとなっているテレビ局がそびえ立つ。

「入ってどうすんの?」

「えぇ~、芸能人とかに会えるかもしれないじゃん?もしバッタリ会ったらどうしよう~」

随分とミーハーだな、楓は。

オレは芸能関係にほとんど興味がない、というか疎い。

よく考えてみれば、音楽とかあまり聴いてないな…

テレビ局の向かいの巨大なショッピングモールに入り、色々なブランドショップの店舗が並んでいる。

オレは後を追うようにして、ウインドウショッピングに夢中になってる楓に引きずり回されてる感だ。

そんなにブランド物がいいのかねぇ。

その後、ショッピングモールの裏に立ってる某有名アニメの等身大の戦闘ロボットの前で写真を撮り、外車の展示会や、カートに乗って、気がついたら昼を過ぎていた。

「腹減ったなぁ~、そうだ楓今日パエリア作ってきたの?」

確かパエリア作るなんて言ってたから、オレは期待していた。

「うん、ちゃんとこの中に入ってるよ。どこで食べる?」

オレは辺りを見回した。

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