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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第58章 終電に間に合わない
作務衣のような服を着た女の店員に案内され、中庭を囲うような階段を上り、三階のカーテンで仕切られたペアシートの席へ案内された。
「何だこの席?もしかしてこの中にホントに隠れ家として、不倫してるカップルとかいそうじゃない?」
コートを脱いで壁にかけてあったハンガーを手にした楓に小声で聞いてみた。
「まさかぁ?…でもこの空間といい、明かりといい、いかにも的な感じはするよね」
楓もそう思ってたんだろう。
ペアシートだから二人で並んで座り、テーブルにある呼び出しボタンを押し、まずはビールで乾杯。
そこから酒宴と化した。
前にも言ったが、オレも楓も酒が強い。
いや、楓は二日酔いにすらなった事が無い程の酒豪だ。
飲んで食べて話しているうちに、時間が過ぎ去り、二人とも腕時計をしてなかったせいか、今何時頃なのか全く分からなかった。
スマホを取り出し、時間を見ると、23:45だった。
「終電大丈夫かな?オレたちまたかなり飲んで、帰りの事、すっかり頭の中に無かったよ」
「ちょっと待って」
楓もスマホを取り出し、終電は何時の電車なのかチェックしていた。
「…あ、後3分で終電みたい」
「…マジ?」
「うん…」
さぁ、どうしようか。
タクシーに乗って帰るしかない。
「何だこの席?もしかしてこの中にホントに隠れ家として、不倫してるカップルとかいそうじゃない?」
コートを脱いで壁にかけてあったハンガーを手にした楓に小声で聞いてみた。
「まさかぁ?…でもこの空間といい、明かりといい、いかにも的な感じはするよね」
楓もそう思ってたんだろう。
ペアシートだから二人で並んで座り、テーブルにある呼び出しボタンを押し、まずはビールで乾杯。
そこから酒宴と化した。
前にも言ったが、オレも楓も酒が強い。
いや、楓は二日酔いにすらなった事が無い程の酒豪だ。
飲んで食べて話しているうちに、時間が過ぎ去り、二人とも腕時計をしてなかったせいか、今何時頃なのか全く分からなかった。
スマホを取り出し、時間を見ると、23:45だった。
「終電大丈夫かな?オレたちまたかなり飲んで、帰りの事、すっかり頭の中に無かったよ」
「ちょっと待って」
楓もスマホを取り出し、終電は何時の電車なのかチェックしていた。
「…あ、後3分で終電みたい」
「…マジ?」
「うん…」
さぁ、どうしようか。
タクシーに乗って帰るしかない。