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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第63章 オープニングセレモニー
ドーム地下の駐車場に車を停め、オレたちはエレベーターで上に上がり、VIP専用のゲートを通った。
「うわぁ、スゲーなこりゃ」
ヒロトが感嘆の声を上げた。
某在京球団の本拠地のドームには、5万人以上もの人々が大晦日に集まり、これから始まる恒例の格闘技イベントを待ちわびている。
それにしても、後ろの方はちゃんと観えるのだろうか?
バックスクリーン上のオーロラビジョンでも映像を流すから、それを観るのかな…
会場に来て、リングの方を観ないで、オーロラビジョンを観るって何だか変だけど、それぐらい小さくて、寝技の攻防なんて肉眼で分かるもんじゃない。
席はリングサイド最前列でオレはヒロトと楓の間に座った。
「おじさん遅いな。何やってんだろ」
まだおじさんの姿が見えない。
スポンサーでもあるおじさんの会社名が四方のコーナーポストに記されてあった。
よくよく考えてみれば、オレは随分と人に恵まれていて、幸せな人間で、言わば【勝ち組】の部類に入るのだろうか。
いや、勝ち組だとは思わないが、人には恵まれているのは確かだ。
暫くして、おじさんが現れてきた。
これからオープニングセレモニーが始まるという時だ。
「いや~、遅れてすまない。年末で仕事が立て込んでてね」
「うわぁ、スゲーなこりゃ」
ヒロトが感嘆の声を上げた。
某在京球団の本拠地のドームには、5万人以上もの人々が大晦日に集まり、これから始まる恒例の格闘技イベントを待ちわびている。
それにしても、後ろの方はちゃんと観えるのだろうか?
バックスクリーン上のオーロラビジョンでも映像を流すから、それを観るのかな…
会場に来て、リングの方を観ないで、オーロラビジョンを観るって何だか変だけど、それぐらい小さくて、寝技の攻防なんて肉眼で分かるもんじゃない。
席はリングサイド最前列でオレはヒロトと楓の間に座った。
「おじさん遅いな。何やってんだろ」
まだおじさんの姿が見えない。
スポンサーでもあるおじさんの会社名が四方のコーナーポストに記されてあった。
よくよく考えてみれば、オレは随分と人に恵まれていて、幸せな人間で、言わば【勝ち組】の部類に入るのだろうか。
いや、勝ち組だとは思わないが、人には恵まれているのは確かだ。
暫くして、おじさんが現れてきた。
これからオープニングセレモニーが始まるという時だ。
「いや~、遅れてすまない。年末で仕事が立て込んでてね」