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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第22章 ふざけんな、このヤロー!
裏口入学を許可した理事長をはじめ、校長や教頭、学年主任を告発しようという動きがあったが、結局は宇棚の父親がまた更に莫大な金を使い、裏口入学ではなく、あくまでも【特例】という形で入学を許可した生徒、いや寮の体験入所者という形でこの学校に入った。

生徒であって生徒に非ず、それが宇棚の肩書きのようなものだった。

同室の生徒達は最初こそ、迷惑がっていたが、悪知恵の働く生徒は、宇棚に【あれが食べたい、これが食べたい、宇棚コンビニまで買ってきて】と命じ、バカ正直に真夜中にタクシーを呼んでコンビニで買い物をさせ、それを食べていた。

その一人が川田というワケだ。

川田という上級生は宇棚と仲良くしていたワケじゃなく、ただ単にパシりとして宇棚を使っていただけだ、と言った。

そして去年の秋、18才になった宇棚はパチンコやスロット、スマホで出会い系サイトをやるようになり、のめり込んでいった。

特に出会い系サイトでは、サクラというか、悪徳業者に引っ掛かり、悪質なサイトに誘導され、高額な金を支払った事も何度かあった。

堪り兼ねた同室の生徒達は、宇棚は騙されてるだけだ、相手は業者で、最初から会う気なんて全く無い!と口酸っぱく忠告しても止めずに、半ば放置気味にしていた。

その矢先に出会い系で知り合った女性と会いに行くと出掛けて、駅前の信号が赤にもかかわらずに横断したところをトラックに跳ねられ、病院に搬送されたが、既に息絶えていた、という事だ。

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