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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第31章 道具買い揃えようぜ!
オレたちは部屋で格闘技専門ショップのHPを開き、人数分のオープンフィンガーグローブとヘッドギア、マウスピースにレガース、サンドバッグは許可なしに吊るしておくワケにはいかないので、キックミットとパンチングミットを二つづつ購入した。

「出来るだけ長持ちするよう、良いヤツを買おうぜ」

「お前、一万しか出さないクセに高い物買おうとしてんのかよ!」

合計で10万以上かかってしまった…

結局ほとんどの金はオレが出すはめになってしまったが、商品が届いた時は嬉しくて思わずグローブをはめ、レガースを付けて、ヒロトがキックミットを持ち、オレがバスーン!と蹴りを入れてみた。

「スゲー、いいよこれ!この感触たまんねぇよ!」

「オレも、打ってみるからリョースケ構えて…」

オレは両手にパンチングミットをはめ、カズの前で構えた。

【スパーン!】

「うおっ…危ねっ!」

カズのあまりのパンチ力にオレは後ろに吹っ飛ばされた。

スゲーな、コイツのパンチ力は…

「とにかく明日小久保さんが来る前に用意しておこうぜ」

「そうだな、これ見て小久保さん驚くだろうな」

「早く明日になんないかな…」

オレたちはその夜、いつもなら勉強するはずなのに、届いたばかりのグローブやヘッドギア等を見ては、タオルや手拭いで丹念に磨いて、いつの間にか寝てしまった。

翌日、レクリエーションルームで道具を揃えて小久保が来るのを待っていた。

「おーし、今日もやるか!…っ!何だ?お前らミットやグローブ買ったのか?」

レクリエーションルームの扉を開け、小久保さんはオレたちがオープンフィンガーグローブをはめ、ヘッドギアを被り、脛にはレガースを着用しているのを見て、しばし固まっていた。

これを機に本格的な総合格闘技の技術を習う事になった。




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